囲碁プロ棋士に勝利した、GoogleのAlphaGo Zeroのアルゴリズムを実装したアプリだそうです
2018年5月に韓国トップ棋士たちに対して14勝0敗という結果を残したFacebook社のELF OpenGoが発表されました。その改良版ニューラルネットワーク(v1)を搭載しています。
探索エンジンはDeepMind社のAlphaGo Zero論文を忠実に実装し、未公開部分に独自の工夫を取り入れた「囲碁の師匠」オリジナルエンジンです。
アプリの機能はシンプルです。
19路盤の対局機能は、AI自己対戦の観戦、人間 VS AIの対局(黒石と白石の選択可能)ができます。
AIの強さ設定は「秒読み時間」(初期値3.0秒)で行います。
他に「バッテリー節電モード(ユーザが探索中は思考しない)」と「スレッド数」が設定できます。
思考時間の初期値3秒でもアマ相手なら十分な強さのようです。
対局中に評価値グラフがリアルタイムで表示されます。
待ったは、最後に打たれた石をタップすると、石が消えてやり直しができます。
19路盤の解析機能は、盤上に複数の候補手 [評価値(勝率)、プレイアウト数(終局までシミュレーションした回数)] が表示されて、盤をタップして黒石と白石を交互に置いて検討します。
放置しているとプレイアウト数はどんどん増えていって候補手も徐々に増えますが、増加スピードはマシンスペックに依存しますね。
左下の石の数字のアイコン「❶②❸④」をタップして、候補手をタップすると主変化図(数手先まで番号付きで石が置かれる)が表示されます。
再び左下の石のアイコンをタップすると、主変化図が消えます。
最初の勝利する確率は50%超ですが、候補にないおかしな位置に石を置くと評価値が急激に低下するのが興味深いですね。
AIと置碁で対局したい時は、置石をしたSGFファイルを用意して、「囲碁の師匠」に読み込んで対局すれば良いそうです。
試しに「最強の囲碁 Deep Learning」の19路盤の人間vs人間の対局で置石して、棋譜をクリップボード経由で「囲碁の師匠」に貼り付けると、置碁でAI対局ができました。
AlphaZeroのチェスと将棋のアプリもあれば良いのですが。
囲碁と同様の解析機能があれば、棋力向上に役に立つと思いますね。
2019年になりましたが、本年もどうぞよろしくお願い致します。
【リンク】
囲碁の師匠
https://new3rs.github.io/a_master_of_go/index.ja.html
公式サイト
囲碁の師匠 (@a_master_of_go)公式Twitter
https://www.twitter.com/a_master_of_go
公式Twitter 2018年12月18日 投稿に本アプリのAIパラメータの解説があります。
AIパラメータを変更すると、形成重視or感覚重視などのアプリの挙動が変わるそうです。
阿Q囲碁 - AlphaGo深層学習技術を使った - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=cn.ezandroid.aq&hl=ja
Androidユーザーには、同様のアプリで「阿Q囲碁」があります。
こちらのアプリは広告入りで無料です。
阿Q囲碁は、LeelaZero、AQ、Ray、Pachiというそれぞれ棋力の違う4つのエンジンを統合しています。
最強レベルのLeelaZeroエンジンは野狐囲碁のレーティングで9dを達成しました。