『算法勝負!「江戸の数学」に挑戦 どこまで解ける?「算額」28題』電子書籍版を購入しました。
数学の問いを記した絵馬を神社仏閣に掲げ、公開の場で算法勝負をする「算額」。大名から庶民まで、身分の上下を超え当時の数学ファンがこぞって熱中しました。本書では今も記録に残る算額から、オリジナリティ溢れる問題を厳選。数学を娯楽として楽しんだ粋な江戸人から現代人への算法勝負です。
WOWOWの新番組「つるさんかめさん~ニッポン算額探訪〜」の予習で購入しました。
問題の解答は、現代の解法と和算による解法の2種類書かれています。
※解答が1種類の問題もあり。
算額エピソードが興味深いです。
「算額の分布」によると、現存する算額の多い県の第1位は福島県(111面)だそうです。
消失した算額を加えて集計すると、第1位は東京都(385面)だそうです。
※東京の現存する算額は16面
東京は戦禍で消失した算額が非常に多いそうです。
関東大震災や東京大空襲で、貴重な文化財が失われたのは大変残念ですね。
解法のスマートさで驚いた問題を1題だけ概要を紹介します。
直角三角形の内側に楕円が内接している。
楕円の長軸を2a、楕円の短軸を2b、三角形の底辺をp、三角形の高さをqとする。
aを、bとpとqで表せ。
現代の数学では、楕円の方程式を使って接線を引いて解くそうです。
和算では、横方向に b/a倍して楕円を円にして解くそうです!
この発想はなかったです。江戸時代スゴい!
※解法の詳細は本書を読んで下さい。
【リンク】
『算法勝負!「江戸の数学」に挑戦 どこまで解ける?「算額」28題』(山根 誠司):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000194858