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マニアックに詰将棋を紹介した本で、詰将棋を深く知りたい人や詰将棋作家になりたい人にオススメです。
ルールの詳しい解説から、奇想天外な構想、変種ルールまで。将棋の練習問題にとどまらない広大で豊かな詰将棋の世界を案内。
第1章 詰将棋――古くて新しいパズル
第2章 将棋の禁じ手をめぐって
第3章 盤上のサーカス
第4章 フェアリーの楽園
著作は数学者で、趣味で詰将棋作家をされているそうです。
本書は、こうした詰将棋の魅力を伝えることを目指して雑誌『数学セミナー』誌上で二〇一七年四月号から二年間にわたって連載した記事を、加筆修正のうえまとめたものです。
※まえがきより一部引用
詰将棋の問題は、詰将棋の専門雑誌「詰将棋パラダイス」掲載の問題が多いですね。
「第3章 盤上のサーカス」は、曲詰を紹介されています。
詰将棋作家が結婚すると、仲間が「結婚祝賀詰」を作成してプレゼントする習慣があるそうです。
※結婚祝賀詰とは、詰将棋を解くとカタカナとハートマークで結婚相手の名前が現れるあぶり出し曲詰のこと
合駒のある詰将棋を作って、「アイ」があるにかけているそうで、詰将棋作家の交流は楽しそうですね。
「第4章 フェアリーの楽園」は、詰将棋のルールにとらわれない詰将棋を紹介されています。
ばか詰めという玉方が詰みやすい方に逃げる協力詰の詰将棋、覆面駒や透明駒のある詰将棋など
レトロは、現局面に至るまでにどのような手が指されたかを推理する問題です。
例題は初期局面から23手後(先手の指し手は12手)の局面を示して、指し手を推理する問題です。
23手でその局面になる正解の指し手は一つだけだそうで、非常にロジカルな問題ですね。
91に先手のと金があるのですが、9筋の歩は先後とも残っているので、12手内の制限なら92に歩を打ってと金になったと推理するそうです。
レトロ問題はチェスから来ているそうで、「アラビアン・ナイトのチェスミステリー: スマリヤンの逆向き解析問題集」がチェスのレトロの本です。
詰将棋の世界は果てがない広い世界のようで、詰将棋作家の方はその世界で楽しんでいるのでしょうね。
将棋棋士の渡辺明名人の夫人の伊奈めぐみさんも、結婚されるまで詰将棋作家だったそうです。
「結婚祝賀詰」とかプレゼントされたのでしょうか?
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