『オール讀物「将棋」を読む 』(文春e-Books)を購入しました。
特別読切小説 北村薫「菊池寛の将棋小説」(大人気「中野のお父さん」シリーズの最新作)が収録されているからです。
このシリーズは日常の謎を扱ったミステリー小説ですが、先崎学九段と室谷由紀女流三段が実名で登場しますね。
菊池寛の将棋小説とは、短編小説「石本検校」のことで、この電子書籍に同時収録されています。
短編小説「石本検校」は、江戸時代の将棋家元の大橋柳雪vs盲目の石本検校の対局を描いた作品で、後半は将棋の棋譜だらけですね。
北村薫先生の小説は、菊池寛の作品中の棋譜が実際にあった対局なのか?という謎ですね。
主人公は女性編集者で、探偵役は父親で本について博識という設定です。
雑誌で将棋特集をやることになり、主人公の女性編集者が「石本検校」の記譜について、先崎学九段と室谷由紀女流三段に取材します。
本作の中に書かれていますが、論文「「石本検校」の世界 : 菊池寛の将棋」で、実際に棋譜を研究されている先生がいますね。
※論文はWEBでPDFが無料で読めるようです。
北村薫「菊池寛の将棋小説」は、女性編集と父親がフィクションで、その他はノンフィクションの作品のようですね。
中野のお父さんのモデルは北村薫先生なのでしょうね。
最近(2021年11月)に発刊された単行本『中野のお父さんの快刀乱麻』(北村薫 著) に、本作品が収録されています。
北村薫先生が著者の本は電子書籍化されていないようで、紙の書籍だけですね。
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